2023年9月度体験談大賞
男という生き物は、何歳になってもロマンティックな心を忘れることはありません。
かくいう私もその一人で、いつぞやの青春を取り戻すために交際クラブに登録したくちです。
交際クラブでは、才色兼備な美しいお嬢さんたちと楽しい出会いがあるのですが、以前、「初恋のマドンナ」にそっくりな女性と出会い大興奮しました。
恋愛の神様というのは本当に存在するのかと思った矢先、話をすると全然性格が違うのです。
正直、とてもショックで立ち直ることができませんでしたが、私は思い切ってその女性と新しいスタートを切ることにしました。
私の葛藤、さらに選択した結末を体験談としてお伝えします。
目を疑った瞬間は忘れない
私が交際クラブに登録してから半年あまりのこと、いつも通り会員専用ページをチェックしていました。
新しく登録された女性などは最新情報として提示されるのですが、その中の女性を見て私は目を疑いました。
まだ、女性経験がほとんどなかった学生時代、憧れていた初恋のマドンナがそこにいるのですから。
思わず私はその女性の名を口に出してしまうほどで、完全に運命だと信じ込み、自分の胸の鼓動が早くなることが辛いくらいにわかるほどでした。
神様はいる、あの日に伝えられなかったことを伝えたい、そんな思いから無我夢中でその女性へとオファーをかけたことを今でも鮮明に覚えています。
今思えばプロフィールの情報をしっかりとチェックしていなかったのですが、「情報なんてどうでもいい、この子と会いたい」と思える出会いが待っているところも交際クラブのすごいところかもしれません。
性格の違いに悩む自分
オファーをかけてから数週間後に、私は女性とデートすることになりました。
自分が女性を口説く時の最終手段として利用している高級レストランを予約し、スーツもその日のために新調したほどです。
初恋のマドンナはどんな人にでも優しく、さらに私がちょっと具合が悪いだけでも顔を近づけて心配してくれました。
声も可愛らしく、ただ色気もあったんです。
こんな天使のような女性がこの世にいるのか、そう思わせる理想の女神でした。
さて、当日そこにあわらわれた女性はまさに初恋のマドンナそのものです。
私は緊張のあまり、ちょっと辿々しい喋り方になってしまいます。
しかし、その時に女性から「めっちゃかんでるし」と笑われたのです。会話をしていても今どきの喋り方ですし、考え方もリアリティがあるというか、何となく雑な印象でした。
初恋のマドンナのような性格とは真逆の、私が最も苦手にしているタイプだったのです。
正直、面食らって愛想笑いしかできない時間を過ごしました。
悩み続けた末の決断
初めて女性の写真を見た時の感動と興奮、さらに恋をしている時のあの高揚感と胸の高まり、性格は違えども間違いなくあの女性が与えてくれたものです。
しかし、性格が全く違いますし、初恋のマドンナとは人間レベルが雲泥の差と言っても過言ではないでしょう。
しかし、冷静に考えても当たり前の話で、数十年前の女性と目の前の女性が同一人物なわけがありません。
生きる環境も違いますし、そもそも別人です。
それを受け入れるしかないと頭で理解しているのですが、なぜか私はその現実をなかなか受け入れることができません。
なぜだ、これは何かの間違いだ、別の女性を探そう、いやこんな子は出てこないなど、一週間ほどまとも眠ることができませんでした。
しかし、私は決断したのです。
初恋のマドンナのビジュアルこそ、私が恋をしていた最大の理由であり、その子に近い子が目の前に来てくれている、継続するのが正解だと思いました。
マドンナとは別の魅力を知る
初恋のマドンナに私が惹かれたのは、やはりビジュアルがありきです。
性格がどんなに良くても、私が全く好みでないビジュアルだったらその女性に恋はしていません。
一方で性格に難ありでも、もしかしたら好きになっていたかもしれないではないですか。
それを考えたら、私が心揺さぶられたビジュアルの持ち主であるその女性を大切にしてみようと考えるのが筋だと考えたのです。
思い切って彼女に継続を申し込んだ私は、彼女を受け入れようと必至になりました。
すると不思議なことに、だんだんその性格についてどうでも良くなってきたのです。
どうしても初恋のマドンナと比べてどうだといった判断になってしまってからこそ、その女性を正当に評価することができていませんでした。
あくまで、彼女は彼女であり、マドンナとは別人です。それを理解すると、彼女には別の魅力があることに気がつきました。
あの時の決断は、間違っていなかったんです。
まとめ
交際クラブには、私のように初恋のマドンナだったり、好きだった女性とそっくりな女性との出会いがあります。
しかし、その女性とは別人であることをしっかりと理解しないと、悩んだり葛藤したり、自分の心を苦しめてしまうでしょう。
あくまでビジュアルが似ている似ていない程度にとどめ、性格についてはあまり深く考えないことが大切でしょう。
その女性には、女性なりの魅力があるはずです。
下手に自分で定義づけてしまうと、せっかくの出会いを台無しにしてしまうかもしれません。