その➀
交際クラブで知り合った彼は、私と同じように甘いものが好物ということもあり、デートをするときは専らスイーツが充実しているカフェやパーラー、ビュッフェがほとんどでした。
彼は有名企業の結構いい役職に就いているのですが、「男1人じゃ入れないし」と朗らかに笑う彼の姿に、こう言っては悪いですが可愛らしいと思ってしまったのも何度かあります。
そして、バレンタイン当日に誘われたのは某ホテルのレストラン。
バレンタインということもありチョコレートメインです。
毎年ずっと行きたいと思っていたのですが、なかなかなお値段であり、また予約も取りにくいということもあり断念していた所だったので、楽しみで仕方ありませんでした。
同時に「ずっと行きたいと言っていたの覚えていてくれたのかな」とも嬉しくなりました。
当日、いつもは小さめのバッグですが、バレンタインデーということもあり、彼の好きだといったブランドのチョコを少し大きめのバッグに忍ばせます。
そして美味しくてたまらないチョコケーキを談笑しながら堪能し、頃合いを見計らって、綺麗にラッピングされたチョコレートを彼にプレゼント。
そうしたら、彼からも私の好きなブランドのチョコレートを手渡されてびっくり!
彼を喜ばせるつもりがいつも通り、私が思い切り喜ぶことになっちゃいました。
その後、「手作りも食べたい」という話になり、「次会ったときに手作りしたお菓子、持ってきます!」という流れにもなったのですが(笑)
甘いチョコレートと、優しい彼のエスコート。
思い出に残る幸せなバレンタインデートでした。
余談ですが、次のデートに手作りのお菓子を持っていたところ、とても喜んでくださり、それから定期的に手作りのお菓子をプレゼントしています。
毎回褒めてくださり、またリクエストもしてくれるので、彼をもっと喜ばせたいなと今はお料理教室にも通っています。
その➁
バレンタイン=チョコ
と、言う発想が当たり前すぎて面白くない!と、思ってしまうのは私だけでしょうか?
少し天邪鬼な私は、いつも逆の行動したりして交際相手や友人たちを翻弄させてしまう癖があり、今回のバレンタインでも、しでかしてしまいました。
去年のクリスマスもシャンパンではなく熱燗を飲みながら過ごし、お正月はお雑煮ではなくボルシチを堪能してました。
そんな私も去年登録したパパ活で、ようやく気の合いそうな男性を見つけて、初めてのバレンタインを一緒に過ごすことに。
とは、言ってもお互いの仕事で一緒に休める日をバレンタインにしよう!と、言うことになったのですが、ここで私の天邪鬼な性格が姿を見せ始めてしまい、チョコってありきたりだよね~。
と、思って別の何かにしようとあちこちとプレゼントを物色し始めることに。
そして、2月14日のバレンタインを過ぎた数日後に相手の男性とデートの待ち合わせ場所へ向かうことに。
お昼も過ぎていたのでランチでは寒い体を温めよう!と、しゃぶしゃぶへ。
そこで、お互いの話をしては大盛り上がり。
もちろん年差があるため、知らないことがたくさんあるけど、それを説明して理解することがとても楽しい。
まさかのバレンタインだけど、お互いにプレゼントを用意していたことにビックリ!
渡されたのは高級チョコセット。
正直、これを渡されたとき「しまった!」と、思ったのだけどもすでに渡してしまった後なので、相手の男性の反応が少しだけ怖いと思ってしまいました。
包装紙を見た男性も「おや?」って顔になっているのが分かり、慌てて返してもらおうとするけど、止められてしまった上に、包装紙の中を見て固まった顔はいまだに忘れられないです。
本当に「鳩が豆鉄砲を食ったような顔」ってこんな顔なんだと思う。
笑ってもらえると思ったのに、まさかの反応に私もどうすればいいかわからずにオロオロするばかり。
しばらく無言のまま固まってた男性が堰を切ったように笑いだして、私も茫然。
「落雁!懐かしいね」
と、豪快に笑い、そのまま袋から出してパクパク食べだして、何度も「美味しいね」と。
聞けばチョコは少し苦手でどちらかと言えば和菓子の方が好きなのだけども、若い人と話すときはケーキなどの洋菓子が多く、少し和菓子が恋しかったらしいです。
そんな時に、直接手渡されたものが和菓子の中でも落雁が好きで、私に落雁の話をしたのか?と思っていたみたい。
一応、バレンタイン用の落雁が売っていたので、購入している人もいるんだと思って購入した。
まさか、それが功を奏してしまうとは…。
田舎臭いかな?と、思っていたけど、こんなにも喜んでもらうとは私の範疇外でした。
このバレンタイン落雁でお互いの距離が縮まったような気がする。
パパ活の年上男性と言うよりも年上の男友達になって、前より気軽に話が出来るようになったと思う。
その➂
交際クラブでの順調なお付き合いをしている中、バレンタインデーが巡ってきました。
やっぱり常日頃大事にされているなーって事は感じていましたけど、バレンタインデーにデートに誘われて、こんな大事な日に誘ってくれるって事は私が一番って事よね。
って感謝の意味も込めて、普段はカジュアルな綺麗目が好きだけど、当日は気合を入れて髪をアップにまとめてお相手の好きなシックな装いに、前にプレゼントで頂いたアクセサリーをつけて待ち合わせ場所に出かけました。
普段と違う雰囲気をここぞという時にしたので、予想以上にお相手は喜んでくれて、最初からテンションが違いました。
「楽しいデートにしたくて頑張ってみました」って照れ隠しにちょっとオーバーアクションでくるっと回転してみせたら、とにかく可愛いって何度も言ってくれました。
その後は予約していた一流のレストランでお食事して、デザートを終えた時に、あまり上手じゃないけど…と前置きして手作りチョコレートを渡しました。
とは言え私が料理教室に通っているのもお相手は知っているし、正直味には実は自信があって彼の好きなお酒を入れたトリュフにキラキラだけど可愛すぎないデコレーションをほどこして気合の程を伝えてみました。
それとブランドの名刺入れを。
お相手はやっぱり一流のセレブですから一流のものを選びました。
いつも私に幸せを感じさせてくれる、私を大事にしてくれる人に素直に感謝の気持ちを伝え最高のバレンタインデートが出来たと思いました。
こういう時にしか伝えられない感謝もあります。