医者は女性関係がとぼしい
私は父の跡を継いで開業医をやっています。
医者というと、女性関係もさぞかし華やかなんだろうな、と思われがちですが私の場合は決してそんなことはありません。
学生時代の勉強はもちろん、医者は日々勉強ですし宿直などのアルバイトも掛け持ちでしていたので、本当に遊ぶ暇なんてありませんでした。
研修医時代が終わっても、本当に忙しくて休みがあれば少しでも寝ていたい感じでした。
今は実家に戻り開業医をしていますので、時間的に少し余裕が出てきました。
とはいってももう40代ですから、地元の友人はみんな結婚していて、結構孤独を感じていました。
お嫁さん探しをしようと思っても、代々医者という家柄もあって、中々難しいです。
出会い系サイトで軽く女性と出会えればいいな、と思ってやってみましたが、プロフィールに職業の欄に『医者』と書いたら、たくさんの女性から一気にアプローチされたんです。
モテた経験がない私ですから嬉しかったのは事実ですが、どう考えても『医者』という肩書に寄ってきているだけのような感じで嫌になりました。
交際クラブとの出会い
そんな時、医薬品メーカーが主催するパーティに参加したんです。
そこで出会った同年代の医師と意気投合していろいろ話しました。
そこで出てきたのが交際クラブ・デートクラブでした。
彼は交際クラブで若い女性と定期的にデートしている、しかもいろいろな美女と。
その写真をスマホで見せてもらいましたが、本当に素手的な女性達でした。
彼のすすめで某交際クラブ・デートクラブに登録してみました。
疑いたくなるほど交際クラブは美女ぞろい
登録すると女性の顔写真やプロフィールが見れるようになり、本当に登録している女性が美女揃いで『ホントかよ』と疑ってしまいたくなるくらいでした。
いろいろな女性のプロフィールを見ているだけでも楽しかったですが、その中でピンとくる女性がいました。
とはいっても、大学生だったので、デートできればいいな、という感じでした。
交際クラブのスタッフに連絡をしてデートをセッティングしてもらいました。
私も心のどこかで『私は医者だ』という醜い心があったと思います。
そして出会い系サイトでもモテモテだったこともあって、『断るわけがないだろう』という気持ちだったんです。
ところが希望した日は予定が合わないということで断られてしまったんです。
まさか断られるとは思っていませんでしたが、逆にそれが私の心に火をつけたんでしょう。
何度も日程調整をして、4回目くらいでようやくスケジュールが合ってデートすることになりました。
スタッフのアドバイスどおり、ホテルのラウンジで待ち合わせをしました。
交際クラブで医大生とデート
やってきた女性は写真で見るよりももっと素敵な女性で、話し方や振る舞いもどこか知性を感じさせる方でした。
もう舞い上がってしまって、最初は何を話したか覚えていません。
こんな気持ちは中学生依頼かもしれません。
食事をしていろいろ話をしているうちに私も彼女も徐々にリラックスしてきて、楽しく会話をさせていただきました。
大学生はやっぱり遊んでいるんだろうな、と思ってキャンパスライフを聞いてみました。
するとビックリです。
彼女は医大生で遊んでいる暇はなく、もちろん目標に向かって頑張っているとのことでした。
まるで自分の昔を見ているようです。
ただ私と違う点は、私は開業医の息子でお金もそれなりにあったのですが、彼女は普通のサラリーマン家庭で学費を支払うのが大変みたいです。
彼女が交際クラブに登録したのも、学費と生活費を稼ぐためとのことでした。
アルバイトじゃ思うようにお金はたまらない、しかも稼ごうと思ったら勉強がおろそかになる、それで登録したとのことでした。
登録している女性、しかも大学生はきっと遊ぶ金欲しさにやっているんだろうな、と思っていましたから、彼女の話を聞いてビックリしました。
こういう夢に向かって頑張っている女性もいるんだなと。
つい応援したくなってしまいます。
実は彼女は私が医者だということは忘れていたようでした。
本当は登録している女性は、男性のプロフィールはしっかり覚えてくるみたいですが、彼女の場合は本当にそこまで頭が回らないくらい必死だったみたいですね。
もちろんプロフィールには目を通していたみたいですが、私が開業医をしているというと「あっ!そうでした。ゴメンなさい」と。
それからはなぜか医療関係の話になってしまい、研修医と指導医みたいな関係になりました。
応援したくなるような女性
彼女も私のことを頼ってくるようになり、デートというか勉強会というか、そんな感じで会うようになりました。
恋愛感情がないと言えばウソになりますが、それよりも彼女を応援したいという純粋な気持ちのほうが大きいです。
彼女も医師としての先輩でありながら、仲の良いおじさん、という感じで一緒にいて楽だと言ってくれます。
今後彼女が医師になればますます会う機会は少なくなるでしょうが、それまでも間は彼女との時間を大切にしていきたいと思っています。
それまではしっかり応援していきたいと思っています。
というか私も彼女に応援されている感じで、仕事のモチベーションも上がっています。