私が交際クラブを知ったのは、経営者仲間からのお誘いでした。
交際クラブについてはニュースなどで取り上げられていたこともあったので、なんとなくは知っていましたが、まさか自分が活用するとは思ってもいませんでした。
仲間が「この前のデートの相手は…」とか「アイドルみたいでかわいい子だった」とすごく盛り上がっていたので、本当かな、という疑いの気持ち半分、本当だったら羨ましいなという気持ちで聞いていました。
盛り上がっているのを聞くと、自分も入会してみたいな、という気持ちに変わっていました。
仲間が登録しているクラブでも良かったのですが、なんとなく一番高級なデートクラブに入会しました。
デートクラブのスタッフとの面談が終わり、いざ家に帰って女性選びです。
さすがに高級デートクラブだけあって、顔もスタイルも素晴らしい人がばかりです。
あまりに綺麗な人ばっかりだったので、本当に一般の人なのだろうか、仮に本当だとして私となんてデートしてくれるのだろうか、という不安になったほどです。
誰を選んでも素敵な女性ですから、いい意味で誰でもいいなぁと思っていました。
どちらかというと私は綺麗な女性よりも可愛い系、そして活発な女性が好みなので、ショートカットの21歳大学生をチョイスしました。まぁダメだったら、もう一人のショートカットの女性、と決めていましたが、運よく最初の女性とのデートが決まりました。
女性を選ぶときはデートできるかどうか不安でしたが、実際にデートの約束ができてしまうと、今度は本当に待ち合わせ場所に来るんだろうか、と不安になりました。
ホテルのロビーで待ち合わせとなり、約束の時間になると女性から電話が入りました。
「私、○○の○○と申しますが、○○さんの電話でしょうか?」彼女はロビーの入り口付近にいるとのことだったので、迎えに行って無事に女性と会えました。
写真で見るよりもかなりキュートな女性で、予想した通り元気のある女性でした。
「こんにちは!○○さんですか?初めまして私○○と申します。今日はよろしくお願いします」と元気に挨拶してくれて、私の緊張もすぐにほぐれました。
その女性はとても楽しそうで、終始満面の笑みを崩しませんでした。
仕事で会う取引先の若い女性の笑顔とはちょっと違って、隠し事のないような笑顔で、それを見ただけで日頃の疲れが吹き飛んでしまいます。
年甲斐もなくドキドキしてしまいました。
デートは初回なのでとりあえず食事だけにしました。
デートクラブの方から、その女性はお肉が好きということを聞いていたので、ステーキ屋さんを予約しておきました。
普段からよく行く銀座にあるステーキ屋でA5ランクの黒毛和牛をお願いしました。
彼女は「どうして私がステーキ好きなこと知ってるんですか!?プロフィールに書いたっけ?でも久しぶりのステーキで嬉しいです」と言ってくれました。
A5ランク黒毛和牛は初めて食べたようで、「美味しい!」とこれまで以上の笑顔で喜んでいました。
女性の笑顔は本当に疲れた心を癒してくれますね。毎日その笑顔を見せられたら10歳若返ると思いました。
お肉との相性のいいワインも気に入ったようで、彼女は「美味しい」「美味しい」を繰り返していたので、私もつられて何回も「美味しい」と言ってしまいました。
とりあえず今日は食事だけで、と思い交通費を渡してサヨナラしようと思っていましたが
「もう帰るんですか?私はまだ時間大丈夫ですよ」
と、元気に私をエスコートしてくれます。私も本音は2軒目も行きたかったので、近くのBARでお酒を飲むことにしました。
私は定番のマティーニを、彼女はカクテルはあまり知らないようなので、
「僕のオススメでいいかな」
と言って飲みやすいミモザを。
「なんか、こういうのっていいです。大人になったみたい」
と喜んで飲んだかと思うと、寝てしまいました。
どうやらお酒は苦手だったみたいです。
多分私とのデートをがんばってくれたんだな、と思うと可愛く思えました。
その日は私も3杯ほどカクテルをいただいて後にしました。
もちろん彼女はタクシーで送りましたよ。
翌朝彼女からLINEが入り
「昨日は楽しかったです。ごめんなさい寝てしまって。二日酔いです」
というコメントと可愛いスタンプが送られてきました。
ワイン1杯とカクテル1杯で二日酔いとは…今度は飲ませないようにしないといけません。
彼女も私とのデートは嫌じゃなかったみたいで、その後も連絡をするとすぐに飛んできてくれます。
私も夜に仕事がない時、疲れた時などは彼女に連絡します。
5回くらい急に誘ったりしたのですが、本当にすぐに来てくれます。
ある時は、彼女が友達との食事の最中だったのに飛んできてくれたこともあります。
さすがにそれはやりすぎだから
「そういう時は断っていいから。友達のほうがこれから大切なんだから」
と諭してしまいました。
ちょっとカッコつけすぎたかもしれません。
しかし、彼女はそういう大人の魅力が気に入ってくれているみたいです。
私も彼女の笑顔に癒されるので、本当にいい出会いをさせて頂いたな、と交際クラブに感謝しています。