交際クラブ・デートクラブというものを皆さんはご存知だと思います。
皆さんは、その言葉や業界をいつお知りになりましたか?
今でこそ、それなりにメディアに取り上げられる機会も多くなってきました。
週刊誌や一部のテレビ番組が極稀に話題のネタにします。
しかし、それも一時的なものにすぎません。
ここ最近では、犯罪事件の犯人女性が利用していたとして話題にもなりました。
当然、
「どういうものなんだろう」と思う人が現れます。
インターネットを使い検索をして初めて、その存在を知ることに繋がります。
この業界は、今でこそ『デートクラブ条例』というものが存在しますが、
この条例が出来たのは平成9年です。今から16年も前になるのです。
現在よりもインターネットが普及していない時代から存在しているのです。
元となる法律は「風営法・店舗型デートクラブ」の条例に準じているものです。
そもそも今の業界の業態というものは、ここ数年の形なのです。
それまでは、これという形はなく「秘密のクラブ・サークル」といった個人的なサービスを提供するものに過ぎませんでした。
あくまでも人伝てにより知り合いを介し、
男性と女性が出会うという、ごく普通のやり取りです。
当然、今では風の噂で「そんな感じだったの?」「それって本当?」
と言うようなレベルの話に感じてしまいます。
しかし、限りなく狭い世界に住む人々の間では未だに同様の男女のめぐり合わせが存在していることは確かではないでしょうか。
その後、店舗を構える形で、
比較的若い女性を紹介する・出会えるといったクラブ・業者が増えていきます。
今でこそ、風営上・倫理上問題があると思われますが、
ややグレーな業態であったでしょう。
出会い系サイトが流行り、携帯電話も普及して、
情報化社会となっていった時代です。
これら業態の台頭もあり、未成年に対する条例の整備、
クラブというものの存在が見直されていきました。
しかし、未だ根強く需要があるのか、
現在も「出会い喫茶」というような形で存在はしています。
後にこれらが、「デートクラブ条例」という形で整備をされ、今に至るのです。
では、「交際クラブ・デートクラブ」はどうなのでしょうか?
一見すると、
「何故、交際クラブとデートクラブと2つあるの?」という印象を持ちます。
まず、常識であることとして、
現在のデートクラブとは一昔前のデートクラブとは全く違います。
簡単に説明をしてしまうと、
名前だけを引き継いでいるのです。条例の問題もあるからでしょうか。
つまり、『 デートクラブ = 交際クラブ 』ということなのです。
世間一般の人達や認識の違いによって、
様々な名称や呼び方が存在しているだけなのです。
ですので、現在のデートクラブは以前のデートクラブとは全く違います。
店舗をかまえることは出来ますが、
路面店で女性会員を見せるようなことはできません。
届出を出し、あくまでも事務所を置くことが出来るということだけなのです。
そして、女性や男性に対して、会員になる為の面談や商談を行うことは一切できません。
その店舗・事務所は交際クラブ・デートクラブの倶楽部側が、普通の会社と同じように電話やインターネットを使って事務処理を行うことしか出来ないのです。
一見、聞いただけでは不思議だと思いますが、
未だ健全な形で、業界自体は成立をしているのです。
グレーゾーンなやり取りが存在するかもしれませんが、逆に今の業態の方が、一般の会員のプライベートを守り、世間迷惑をかけない形で、堂々と運営が出来るようになったのかもしれません。
しかしながら、認知度は殆ど無いことが現状です。
法律で定められている通り、東京都ではインターネットと一部の新聞媒体でしか宣伝広告活動をすることが出来ないのです。
今後、この業界がどのような形で世間と関わっていくかということが
筆者自身も非常に興味があります。