交際クラブあるいは交際倶楽部等の呼称を用いるデートクラブのほとんどは、各自治体が制定する「デートクラブ条例(東京都の場合『デートクラブ営業等の規制に関する条例』)」に基づき、合法的に運営されています。
しかし、中には、法令等を遵守せず、詐欺行為を目的とし、刑事・民事事件を引き起こす悪質な交際倶楽部が存在するのも事実です。
そこで、違法行為を行う悪質な交際クラブに騙されないよう交際クラブを騙る詐欺の手口のひとつをみていきます。
クラブは、問い合わせてきた男性に「女性を紹介するには数万円の登録料が必要となるが、セレブな女性から受け取る報酬ですぐに取り返せる」ことや「交際中のトラブル対策として預託金(保証金)が必要となるが、交際が成立すれば返還される」ことなどを説明。つまり、交際クラブが違法行為である”逆援助交際”を斡旋していることがわかります。
登録料や預託金を支払い、入会手続きを済ませた男性のもとに、クラブを通じてセレブな女性からデートの指名が入る。ただし、このセレブな女性はもちろん悪質な交際クラブが用意したサクラの女性です。
クラブを通じて日時・待ち合わせ場所など指定されセレブな女性とデートを楽しんだあと、クラブから交際の報酬として金銭が渡される。預託金も全額(または一部)返還される。 交際後、女性に連絡先の交換を提案すると「お互いのプライバシーを守るため」「トラブルが起こった時、お互いに迷惑をかけないため」などを理由に、連絡先の交換を断られるケースがほとんどです。
数日後、またセレブな女性からデートの指名が入る。クラブは男性に「次の女性は、前回より報酬額が高いため、前回よりも多くの預託金が必要になる」と説明。この際の預託金は、10万円前後から、時には100万円以上に及ぶこともあるようです。
著者 青山プラチナ倶楽部スタッフ 浅岡久美